ABOUT
私たちについて

思い出をつなぐかごバッグ
自然素材で作られる製品には、山葡萄の他にクルミやヤナギなど身近にある木の樹皮を使いとても温かみのある自然に溶け込むような優しい魅力があります。
その中でも山葡萄のかごバッグは山葡萄の蔓の希少価値もあり高価な製品が多いにもかかわらず高い人気を保っています。
その要因の一つは山葡萄の蔓は他の自然素材よりも復元力が強いため、しっかりしているのに弾力性があり壊れにくい製品が多いこと。
そして何よりも年月を経るごとに深い飴色に変化し、使うごとに自然な艶を帯びていくという植物でありながら奥深い輝きを放つ宝石のような美しさがあります。
『山葡萄のかごは親子3代にわたり受け継いでいける』と云われるほど丈夫で変化を楽しんでいただける最高の天然素材です。
静かな山の奥でゆっくりと育った山葡萄の蔓が美しいかごに形を変え、誰かの手に渡ることでひとつの思い出が創られます。
そして大切に使い育てられたかごが、また次の世代へと受け継がれ新しい思い出がつながれていく。
そんな誰かの記憶や思い出に残るようなものを作っていきたいという想いから工房の名前をイタリア語で“記憶“や“思い出“という意味をもつ『RICORDO-リコルド』と名付けました。
人と同じように自然素材の製品には同じものはひとつもありません。
だからこそ特別なあなたにふさわしいたったひとつの特別な作品を作りお届けできればと思っています。
ぶどう
つる
国産山葡萄の魅力
『一度は持ちたい!』といわれる山葡萄のかごバッグは『使う人が育てる』とも言われています。
山葡萄の特性で人の手で触り撫でることで美しい飴色に変化し艶が出てくるのです。国産の山葡萄は使えば使うほどしなやかになり、持つ人に馴染んだ形に変化していきます。
そして水や乾燥にも強く、雨に濡れても乾けば元の状態に戻るので生活に馴染んだ使い方ができるのも魅力のひとつだと思います。
『親子三代まで受け継ぐ』と言われるほど丈夫な国産の山葡萄のかごバッグは、日本の古き良きものを次世代までが楽しめる一生ものになる事を願っています。
希少な素材を守る
山葡萄がある場所には何本かの葡萄蔓が大きな木にぶら下がるようにして自生している光景が見られます。
同じ場所で成長している蔓でも採取時期に樹皮が剥けないものや肌が荒いものなどそれぞれの個体差があります。 山葡萄の蔓は前年の積雪量や降水量など蔓自体が吸い上げる水分量によって蔓肌の状態が変わるそうです。
かご編みに最も適している蔓の太さは5cm〜8cmくらいのものが良いといわれているのですが、その太さにまで成長するには 20 年以上もの時間が必要です。 一度切ってしまえば数十年採取することは出来ない貴重なものなのです。
貴重な蔓を無駄にしないためにもその蔓にとって今年の採取が最適かどうかを1本1本蔓肌の状態を確認しながら必要な分だけを山から頂いて帰ります。
今年がダメでも毎年脱皮を繰り返しながら少しづつ成長していく蔓がまた来年、再来年とその蔓にとって一番ベストなタイミングで採取できるよう見極める事が素材を無駄にしない方法なのです。
かごバッグになるまで

葡萄蔓(つる)の採取
RICORDOのかごバッグの材料は山梨県内の山林で採取することが多く、その中でも山葡萄の蔓は人の手が入っていない獣道しかないような深い山奥に自生しています。
山葡萄の蔓は川筋近くのぬかるんだ場所や、急な斜面にそびえ立つ大きな樹々にぶら下がるようにして 自生している事が多いため、そのような場所での採取はとても危険な作業となります。
皮剥きと乾燥
かご作りで使用するのは蔓の芯ではなく、この剥いた樹皮がかごバッグの材料となるため、採取した蔓はその場で樹皮を剥き1蔓ずつ束にして、十数キロ分の蔓の束を背負って山を下ります。この作業を2〜3週間中は毎日山に入り1年分の作品が作れる量の蔓を採取します。
ただ、近年では気候変動に加え、山葡萄蔓の乱獲などから年々希少なものになっているのが現状です。
束にした蔓は工房に持ち帰り数日間しっかり天日干しをした後、数ヶ月間室内で乾燥をさせていきます。 この時にしっかり乾燥をさせないと水分を含んだ蔓はあっという間にカビてしまうのです。


ひご作り
乾燥後なめし作業を行い、かごの本体になる『ひご』を作っていきます。 蔓芯から剥いた樹皮は幅が広いためデザインにあったひごを繊維に沿って同じ太さや厚さに切り揃えていきます。
このひご作りがかごバッグの要になると言っても過言ではありません。 編む技術はもちろんですが、裁断する技術も本当に難しく根気のいる作業です。
デザインに合わせた木型作り
いよいよかご編み!という前に大切な作業が木型作りです。 かごバッグのデザインに合わせた木型を作ります。数センチ単位の大きさ違いの木型や、注文に合わせた木型作りでは左右対称に仕上げる技術が必要とされるのでとても難しい工程のひとつです。


編む
ひご作り、木型作りの工程を終えるといよいよ編む作業にはいります。
山葡萄の作品で代表的な編み方は『網代編み』『乱れ編み』『花編み』など数多くの編み方がありますが、昔から変わらない技法で現代も受け継がれています。
